くらし情報『元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る』

2020年12月7日 11:00

元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る

元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る


国産メガネフレームのシェア95%を占める、福井県鯖江市。その中心にある鯖江駅を出ると、まずは大きな丸メガネのオブジェが出迎えてくれる。

地元の老舗料亭「御殿當田屋」には、駅前のメイン通りを歩いて、8分ほどで到着。ちょうどそのころ、若女将の栗田もも乃さん(24)は、グレー地に黄や白の花びら柄がちりばめられた着物に、白地の帯を合わせ、姿見で全身をチェックしていた。

「最後にきゅっと帯締めを結ぶと、背筋もピンとするし“さあ、これからお店だ”って、心の準備が整うんです」

常連客や友人から“ももちゃん”と親しみを込めて呼ばれ、愛らしい笑顔が印象的だが、和装をすると女将の貫禄が加わる。

「着物はほぼすべて母(佳子さん・享年46)の形見。サイズが一緒だから、わざわざ仕立て直さなくてもいいんです。今日の『LOVE』の文字がデザインされた帯は、母のお気に入りでした」

心を尽くして、愛を持っておもてなしをするーー。
これが母の教えなのだ。着付けを終えたももちゃんは、厨房に向かい明日のテークアウトのお弁当について板前の父・伸彦さん(46)、おじいちゃんの健治さん(83)と軽く打ち合わせ。予約客の名前が書かれたホワイトボードを見て、お客さんの顔を思い浮かべながら、料亭の細部を確認する。

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