「家にきたからOK」は間違い!“正しい性的同意”の取り方とは
「一緒に活動している大学生などは、問題意識を持つきっかけとして伊藤詩織さんが性行為を強要された事件や、性暴力の事件に対して立て続けに無罪判決が出たことを挙げる人が多いです。
性的同意の啓発は、基本的に大学を中心に広まりました。2010年代末ころから、性的同意の啓発を目的に掲げる大学サークルが次々と誕生。18年には『ちゃぶ台返し女子アクション』や『ウイングス京都』といった団体がハンドブックを作成しています。こうした活動がNHKでも取り上げられたりしたことで、徐々に若い世代に広まっていった印象です」
前述した伊藤詩織さんの事件や、先日も就職活動のOB訪問用アプリを悪用し、就活中の女子大生に睡眠薬を飲ませて乱暴した疑いでリクルートコミュニケーションズの男性社員が逮捕されたばかりだ。
上記の事件は飲酒による酩酊状態や仕事などでの上下関係といった、正しい性的同意を取ることのできない状況で行われた性暴力だった。齋藤氏によれば、こうした性暴力事件に限らず、正しい性的同意を取ることができない環境で女性が望まない性行為を強いられるケースは少なくないという。「当然ですが、かたちの上では『同意をとった』ように見えても、無理やり『はい』と言わせていたなら、正しく同意がとれているとは言えないです。