コロナ禍の困窮者に付け込む「給与ファクタリング」に要注意
改めて先ほどの例を見ると、20万円の給与債権の手数料は4万円で20%。これは1カ月間の利率、月利です。年利に換算すると240%で、法定利率の12倍もの高利です。
しかも借金として考えると、16万円借りるために利息が4万円ですから、月利が25%。月利でさえ、法定利率を超えています。借金は、年利率を確認しましょう。
給与ファクタリングは「ブラックOK」をうたい、多重債務者やブラックリストに載っている方が手を出すケースが多く見られます。
最近は「即日換金OK」との広告を見て、コロナ禍で給料削減やボーナスカットのため、住宅ローンの返済に困った方が、利用することが多いようです。
給与ファクタリング業者は、結局のところ“ヤミ金”です。「今月だけ」と思っても、泥沼にはまると、なかなか抜け出せません。絶対、手を出してはいけません。
もし住宅ローンの返済に困ったら、すぐ銀行に相談してください。いまは同じように困った方がたくさん相談していますし、銀行も丁寧に対応してくれます。ボーナス払いをやめる、返済額を抑えるなど、さまざまな方法があります。
また、ほかの理由で困窮する方は自治体の相談窓口や消費者センターなどでも相談可能。