くらし情報『伊藤かずえ“80年代カルチャー”と歩んできた若手女優時代』

伊藤かずえ“80年代カルチャー”と歩んできた若手女優時代

小学生時代はエキストラばかりで、オーディションに受かることもありませんでしたが……」

映画『花街の母』(’79年)でデビューし、中学時代は『水戸黄門』(第12部・’81〜’82年・TBS系)にレギュラー出演。平日に、しかも京都での撮影だったため、学校を休むのは日常的だった。

「新幹線での移動中は、ウォークマンでカルチャー・クラブとかの曲を聴きながら眠ったり、セリフを覚えたりする時間。まだ中学生だから、台本に読めない字もあったりして、辞書を引いたり、母親に聞いてみたりしていました」

このころ、約2万人が参加したオーディションを勝ち抜いて、映画『燃える勇者』(’81年)で、真田広之の相手役となるヒロインの座を射止めた。

「有名なタレントさんもいたから、3次審査くらいになると、心の中では“もう、どうせ(結果は)決まってるんだろうな、裏で”って思って(笑)。だから選ばれたときはびっくりしちゃって」
その翌年には、アイドルデビュー。小泉今日子、中森明菜、早見優らと同期の“花の82年組”だ。

「レコード会社からオファーがあったんですが、デビュー曲が暗い歌で、全然ヒットしませんでした」

だが、’83年の『高校聖夫婦』(TBS系)

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