2021年5月17日 06:00
IKKO語る修行時代「『親の顔が見たい』とまで言われた…」
けど、そのぶん社会人としては、大丈夫かなって思うくらいのレベルだったんですね(笑)」
だからこそ、専門学校の理事長から、澤飯廣英氏が経営する横浜の超一流サロン「サワイイ」を紹介されたとき、迷いはなかった。
「理事長からは『厳しいところで有名』『途中であきらめて帰ってこられると次の生徒が行けなくなってしまうから困る』とくぎを刺されました(笑)。たしかに、いざ就職してみたら大変で大変で、もう涙が出ない日はないくらい。最初の3年は毎日、何回も涙してましたね」
住み込み初日から、社会人としての常識のなさを痛感したという。
「ご飯ができたと聞いて、普通に食卓についたんですよ。そうしたら澤飯先生の奥さまの公子さんから、『今日からアナタは社会人で、お客さんじゃないんだからね。今日は働いてないでしょ?稼いでないのにご飯食べられると思う?』って言われて……。ちょっと間を置いて、ご飯は出していただけましたが、いきなりの洗礼でした」
タオルの干し方ひとつをとっても自己流は許されず、『なってない。
両端を持って、もっとピッとのばすこと』と叱られた。
「接客も電話応対も全然だめで、先輩からは『お前みたいな馬鹿がどうやったら育つのか、親の顔が見たい』とまで言われました。