くらし情報『5人に1人が認知症時代に知りたい「介護にかかるお金の実態」』

2021年6月23日 06:00

5人に1人が認知症時代に知りたい「介護にかかるお金の実態」

工藤さんは、’12年から岩手県で一人暮らしの母(77)を遠距離介護しながら、認知症の祖母と末期がんの父を看取った経験がある。お金のことで苦労したのは祖母の介護のときだった。

「祖母は認知症でがんにかかっていたので、数十万円の医療費が必要となり、私が立て替えることになったのです。そのとき、母にも認知症の症状が出始めていて、祖母のお金の管理ができない状態でした。途方に暮れていたとき、病院内の相談所で『成年後見制度』の利用を教えてもらい、さまざまな手続きを経て、やっと祖母のお金で医療費を支払えるようになりました。判断能力が低下すると、預貯金を家族が引き出せず、医療費などの支払いに困ることがあるというのは知っておいたほうがいいでしょう」(工藤さん・以下同)

人によって個人差はあるが、若いうちに認知症を発症すると、介護は長期化する恐れがある。生命保険文化センターの調査によると、介護にかかる費用は月7.8万円、平均54.5カ月(4年7カ月)、一時費用が69万円で、総額494万1,000円かかる計算になる。仮に若いうちから認知症にかかったとすると、10年で1,000万円を超える額になるケースも。
まずは、認知症の介護が始まるとどれだけお金がかかるのかを把握しておきたい。

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