2021年10月7日 15:50
コロナワクチン3回目 専門家「可能であれば年内接種が望ましい」
ところが、時間の経過とともに体内の抗体の量は減少してしまう。
「抗体価が一定以下になると、ワクチンを2回接種しているにもかかわらず感染する、ブレイクスルー感染の可能性が高くなります。とはいえ、メモリーB細胞は、いつでも抗体を作る準備ができている状態。抗体価が減少していてもブースター接種すれば、メモリーB細胞が再活性して、抗体を作り出し、ふたたび感染しにくい状態になるのです」(松井准教授)
しかし、3回目接種を一律8カ月後以降にするとしたら、抗体価が下がっている人から、多くのブレイクスルー感染をする人が出てしまう恐れがある。
「抗体価の変化には個人差があり、3〜4カ月で極端に減る人もいれば、8カ月以上たっても十分抗体が維持されている人もいます。本来なら1人ひとりの抗体価を測ってブースター接種をするのがいいのでしょうが、費用も時間もかかってしまうので、難しいでしょう」(松井准教授)
抗体価を正確に検査するには採血したうえで、特殊な設備や試薬が必要になる。数千万人もの人を定期的に検査するのは、確かに現実的ではない。そこで、前出の大澤教授はこんな提案をする。
「共同研究者の医師によると、ブースター接種の希望者を問診すると、最近の健康状態などから接種の必要性を医師が判断できる公算が大きいとのこと。