2021年11月24日 11:00
この冬懸念されるインフル・コロナの同時感染 死亡リスク2倍増の報告も
インフルエンザは気管支、新型コロナは肺胞にそれぞれ炎症を起こすのです。肺胞に炎症が起こるとただでさえ酸素の取り込み量が減るうえ、気管支が炎症を起こすことで呼吸での空気の出し入れも困難になります。さらに、ウイルスを体外に排出する痰が出にくくなり、回復が遅くなる可能性があるのです」
さらに、英国公衆衛生サービスが’20年1~4月にかけて行った調査では同時感染の恐ろしさが示されている。インフルエンザと新型コロナ両方の検査を受けた1万9256人中、同時感染していたのは58人。彼らのうち43.1%が死亡したが、これは、コロナウイルスだけに感染した人の死亡リスクよりも2.27倍高いというのだ。また、同時流行ともなれば、新型コロナの第5波で問題となった医療崩壊も再来しかねない。
「インフルエンザと新型コロナの症状は似ているため、医療現場では2つの検査が必要になり、ベッドの分け方も困難になってきます。高齢者が入院できず、自宅で亡くなってしまう事態は避けなくてはなりません」(児玉さん)
そのためにワクチン接種を呼びかけるのは、日本感染症学会インフルエンザ委員会の石田直さんだ。
「すでに多くの人が新型コロナワクチンの2回目接種を終えたと思います。