くらし情報『ワクチン打てず就職もできない“無戸籍者”24時間相談受付のNPO』

2021年12月19日 06:00

ワクチン打てず就職もできない“無戸籍者”24時間相談受付のNPO

ふだんの無戸籍支援の活動では、役所の窓口で『うちではわかりません』『管轄ではないので○○課へ行って』など無視やたらい回しは日常なんです……すいません、ちょっと小休止」

突然、階段の前で立ち止まる。

「20年前に娘を産んだときに子宮頸がんがわかり、子宮を全摘出し歩行困難になって、両足に医療用の弾性ストッキングを装着してるんです。だから階段の上り下りが不自由で。でも、私がしんどいからって、支援に行かないという選択肢はないんです。だって、人の命がかかっていることだから」

その思いを一層強くする出来事が昨年9月にあった。大阪府高石市の推定78歳の女性の餓死事件だ。残された息子さん(推定49歳)の「無戸籍なので、母親が衰弱しても救急車を呼べなかった」との発言に、改めて日本中が無戸籍問題に目を向けるきっかけとなった。

「私、事件後、現地にも行きました。
大阪と奈良の距離でしょう。もし、母子が私のことを知っていたら、餓死というむごい死に方ではなく、違う人生もあったんじゃないかと思ったんです」

これが、マスコミにも出て活動をもっと知ってもらおうと思うきっかけとなったと話す。

「はっきり言って、しつこい私は役所の嫌われもんですが、簡単に諦めるわけにはいかんのです。

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