2022年4月10日 06:00
ママは日本一!トラック運転競うドラコン優勝の女性ドライバー
ですから、子育ての期間は、子供たちを幼稚園に通わせて、私はひたすら、家で内職でした」
あらゆる内職をしたそうだ。旅行パンフの封入、生花のビニール詰めなどなど。
「母の日の季節には、カーネーションなどの造花作りを、4日で6千本とか……。とにかく目いっぱい内職するしかなかったというのは、長女が小学校に上がるころに離婚したんです。
原因は、3人の子供がいても夫が子育てに協力してくれなかったこと。たとえば、家の中がにおっていても、オムツ一つ替えてくれなかった。この先は子供たちのために頑張ろうと、その思いだけでした」
日々、内職に追われながらも、一つだけ大事にしていた家族の行事があった。
「幼いころ、自分がしてもらったように、時間を見つけては、子供たちをドライブに連れていきました。
あの子たちのお気に入りの場所は境港の水木しげるロードです」
家計的には苦しい生活が続くなか、子育てが一段落すると、またトラックへの思いが募ってくる。
「末っ子が小学校に上がれば、朝の通学時間も決まってくるし、放課後は学童保育もある。そうなれば、復帰できるかもしれない。
そんな思いを、当時お付き合いしていた男性がたまたま岡山スイキュウの社員だったので相談してみたら、会社側も『主婦ドライバーが働ける環境を作ろう』という動きがあって、まさに双方のタイミングが合ったんです」