くらし情報『『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士』

2022年4月17日 06:00

『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士

「出会った当時から、夫は『司法試験は諦めたの?再挑戦してみては?』と、勧めてくれました」

妊娠がわかると、夫とともに退職し再び鹿児島へ移住。91年10月15日、長男・玲緒くんを出産した。

それでも鴨志田さんは、諦めない。常に突き進む人だ。子育てをしながら、「脳がさびつかないように」と、行政書士などさまざまな資格を独学で取得。00年、長男が小学校3年生になったタイミングで、司法試験に再挑戦した。

夫はこう言って励ました。

「あなたはサメと同じ。
サメは浮き袋がないから泳いでいないと死んじゃうんだよね」

合格率2~3%と現在よりずっと狭き門だった旧司法試験制度のもと、見事合格を果たす。02年11月。40歳になっていた。

■供述者は知的障がいのある「供述弱者」。刑事裁判への信頼が崩れ落ちた

「いま、うちの事務所では再審事件を手がけています」
と、弁護士修習で配属された法律事務所の所長から、ぶ厚いファイルを手渡されたのが大崎事件との出合いだった。

裁判記録によれば、79年10月15日、アヤ子さんの義弟が自宅横の牛小屋の堆肥のなかから遺体で発見され、事件が発覚。被害者の長兄(アヤ子さんの夫)

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