くらし情報『『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士』

2022年4月17日 06:00

『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士

とはいえ、当時の夢は、音楽か演劇で芸術の道へ進むこと。中学校では演劇部を創設し、ミュージカルを上演。バンドも結成して、ボーカルとキーボードを担当した。湘南高校入学後も、中学時代のバンド仲間と他校の文化祭に飛び入り参加して演奏した。

その音楽漬けの毎日が一変する。

映画配給会社に勤務していた父が緊急入院し、自宅に戻ることなく逝去してしまった。享年48。鴨志田さんは17歳だった。
早稲田大学法学部に合格したのは翌年の春。

大黒柱を失った母は、弟を連れて故郷・鹿児島へ戻った。酒場のピアノ弾きから学習塾の講師と、アルバイトを掛け持ちしながらの学生生活。法学部とはいえ、司法試験受験の余裕などなかったが、就活の時期になり、女子大生の就職の厳しさに愕然とする。

「実力があっても、母子家庭、自宅外という理由での不採用は理不尽で耐えがたかったですね」

司法試験なら実力勝負だ。鹿児島に戻って、塾講師をしながら司法試験の勉強に取り組んだ。

しかし、3回連続で最終合格に届かず、26歳で再上京。司法試験予備校などを運営する会社に入社し、鴨志田安博さんと出会って、2年後、上司だった安博さんと結婚する。

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