2022年6月8日 11:00
「定年後はそば店に」が失敗パターン 専門家教える高齢者の就職
「超高齢社会の日本は、年金財政が悪化の一途をたどっています。60歳定年で65歳まで再雇用するシステムの会社は多いのですが、『65歳以降も働き続けたい、働き続けなければいけない』と考える人は多いのではないでしょうか」
こう語るのは、キャリア・アドバイザーの上田信一郎さん。人生100年時代、65歳以降の夫婦2人で暮らす歳月が「30年ある」ことを前提に生活設計する必要があるという。2019年の金融庁の報告書では、平均的な支出の夫婦だと、年金だけでは毎月約5万5千円の赤字となり、老後資金の不足は合計2千万円になると試算された。
「老後を豊かで安心なものにするためには、夫婦ともに長く働くことが欠かせません。さらに、心身ともに健康であるために仕事を通じて社会と接点を持つことは重要です」(上田さん)
仮に65歳から70歳まで働き、夫婦がそれぞれ月7万5千円、合計月15万円を得られたとしたら、老後資金を約1千万円増やし、不足金を半分にできるのだ。
■高齢であることが“強み”になることも
高齢者が仕事を見つけるには、どうすればよいのか?
「まず、『ハローワーク(公共職業安定所)』の存在があります。