ベランダ大量発生する“クモみたいな小さな赤い虫”正しい対処法とは
その生態について、白井さんに解説してもらった。
「大きさは1ミリ程度で、体の色が赤。花粉や胞子、そして一般的に“コケ”と呼ばれる地衣類をエサにしているといわれています。北海道から沖縄まで広く生息し、活動期間は2カ月程度。産卵後に死にます。卵は翌年孵化し、春先に幼虫となり、5~6月に成虫となって活動します。興味深いのは、成虫がすべてメスで、オスは存在しない単為生殖であることです」(白井さん・以下同)
見た目が赤色のダニなので、刺されたりすると毒があるのではないかと怖がる人が多いようだ。
そもそもタカラダニは、人間を刺したり嚙んだりすることはないのか、人体に悪影響を及ぼすことはないのかが気になるところだ。
「これまで人間を刺したという事例はありません。だから過度に怖がる必要はないです。ただし、つぶしたタカラダニの体液が皮膚に触れた際にかゆみや発疹が出たという報告もあり、絶対に害がないとまでは言い切れません。小さいからといって、手で触ったり、つぶしたりしないほうが無難でしょう」
家のまわりで見つけた場合、どのように対処すればいいのか。
白井さんにタカラダニを見つけたら取るべき対処法を聞いた。