2022年6月15日 11:00
家じまいは兄弟姉妹の役割を明確に!荷物整理にもお金がかかると覚悟を
実際、親が他界しても、「いつかそのうち」と相続登記を怠っている例は多い。揚げ句の果てに相続人が行方不明になり、家が荒れ放題で放置されてしまうようなケースも急増している。そうした事態を受け、’14年には民法が改正。不動産の所有者が死亡した場合、相続人は3年以内に相続登記を完了させるよう定められた。
「わが家は、親の遺言では長男である弟に家を相続させる意向でした。けれど弟は現在、遠方に住み、仕事も子育ても多忙な時期ですから、家じまいは現実的ではありません。ですから、子どもたちも自立して手がかからなくなった私の役目として受け入れています」(北見さん・以下同)
このように、当事者どうしが納得済みであれば、主体は必ずしも実家の相続人でなくてもかまわない。要は、誰が家じまいのリーダーシップを取るのかを決めるのが重要だという。
「大切な形見や貴重品などの行き先は相続人全員であらかじめ決めてしまうこと。任せてもらったあとは、前に進むのみです!」
さらに、家じまいはタダではできない。ある程度の費用がかかることも念頭に入れておかなければならない。
「家の規模や立地にもよりますが、まず初期費用として不動産の相続登記費用がかかります。