くらし情報『白内障で目が見えない象のアヌーラ 体調が悪い時は仲間の象に支えられた』

2022年8月28日 06:00

白内障で目が見えない象のアヌーラ 体調が悪い時は仲間の象に支えられた

詰め所に戻ったときに黙って見ていた先輩から『無鉄砲すぎる』とこっぴどく怒られました。ゾウは頭のいい動物です。目の前で僕が先輩に怒られていたら、すぐに序列をつくって、今後は僕の言うことを聞かなくなる。先輩はそれをわかっていたからアヌーラに隠れて叱ってくれたんですね」

山川さんは、アヌーラが並ぶまで、国内のアジアゾウの最高齢だった井の頭自然文化園の「はな子」(16年に69歳で死亡)の最期を看取った。

アヌーラは、絵本の主人公になったこともある。78年(昭和54年)5月に、実際に起こったことが題材にした『ともだちをたすけたゾウたち』(教育画劇)だ。

作者で絵本作家のわしおとしこさん(89)が語る。

「その当時、多摩動物公園園長をしていた中川志郎さんが業務報告を見て、こんな話があるよ、と教えてくれました。
病気になったアヌーラは、横になると再び起き上がれないかもしれないと不安に思ってか、一日中必死になって立ち続けていたというのです。ふらふらになってアヌーラが倒れそうになったときに、不思議なことにタカコとガチャコがアヌーラを挟むように立って支え、3頭のゾウが塊になって1カ月近くも過ごしたというのです。

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