2022年9月28日 11:00
コロナ感染リスクも増加…免疫力低下招く「睡眠負債」とは?
(西野先生・以下同)
睡眠時に空気の通り道である上気道が狭くなることで酸欠状態になり、睡眠が分断されてしまう「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」の人は、新型コロナに感染しやすいという海外の研究もある。’20年9月に米ノースウェスタン大学のマシュー・B・マース教授らが発表したデータによると、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の人は医療機関で治療を受けている同世代の人と比べて、新型コロナに罹患するリスクが8倍、呼吸不全を発症するリスクは2倍高くなることが判明した。
また、’21年4月に西野先生が最高研究顧問を務めるブレインスリープ社が1万人を対象にオンライン調査をしたところ、新型コロナに感染した144人のうち、35.4%は「睡眠時無呼吸症候群」でもあることがわかった。
「感染しなかった人たちの無呼吸の有病率は2.7%。コロナに感染した人との間にはなんと13.1倍もの開きがありました」
【チェックリスト】「睡眠負債」危険度
■「休日の睡眠時間が平日より2時間以上長い人」は注意
人間が眠りにつくと、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返すことはよく知られている。
「体と脳のメンテナンスや記憶の伝達が行われるのは、深い眠りのノンレム睡眠で、ここでしっかり眠れていると睡眠の質が上がります。