くらし情報『手術中止、救急搬送5時間待ち…コロナ医療ひっ迫が第8波でも起きてしまう理由』

2023年1月11日 06:00

手術中止、救急搬送5時間待ち…コロナ医療ひっ迫が第8波でも起きてしまう理由

同院に入院するコロナ患者も、「第8波になってから9割がほぼ寝たきりの高齢者」だという。

「そうなると、オムツ交換や食事の介助、体位変換など、付きっきりの介助が必要です。60床を確保していたとして、自力で歩ける人で60床埋まっているより、寝たきりの人で30床埋まっているほうが看護師さんの負担は大きくなります。そのため、確保した病床数の分を受け入れることが難しい場合があるのです」(倉原さん)

さらに、高齢者の場合なかなか“退院”できないことも問題だ。

「介護施設では吸痰など医療行為が制限される場合も多く、退院のめどが立ちづらい。本来は、身体機能が落ちた高齢者を入院させる後方支援病院が必要ですが、コロナ直後ということもあって受け皿としては少ない。そのため、退院させたくてもさせられない状況が続いています。こうしたところに公的資金を入れてもらいたいのですが……」(倉原さん)

■クラスター発生件数も過去最多に

前出の政策集には《国が主導して、野戦病院等の臨時の医療施設の開設や大規模宿泊施設の借上げを実施》と書かれていた。
しかし、実際にやったことは、コロナ対策費を防衛費に回すことだった。12月21日には、新型コロナ対策の剰余金746億円を、防衛費の財源に充てるため、前倒しで国庫返納することが明らかになったのだ。

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