2023年3月5日 06:00
入居者も介護者もひとつの家族“理想的なついのすみか”「ぽらりす」
彼女、私のこと『みっちゃん』って呼んでたんだけど。『みっちゃんのところが、ずっと続けられますように』なんて言うんだ。あの、根性悪かったタミちゃんがだよ、びっくりしたよ」
さらに、驚かされることが続く。
「タミちゃん急に、手作りの味噌を1kgずつ、私らスタッフ全員にくれて。『え、なんで?』と思ってたら、その2日後だったかな、タミちゃん亡くなったんだよね」
そして、岡田さんをさらに驚かせるものが、彼女の遺品のなかにあった。それは、A2サイズほどの大きな紙3枚に、びっしりと書き込まれた、岡田さんとぽらりすの皆への、感謝の手紙だった。
「すごいでしょ、これ。タミちゃんって学校出てないんだよ。
そんな人が、これ書くの、どれだけ大変だったか。それ思うとね、もうこれ捨てられないのよ。『親切にしていただいたことは忘れません』だなんて……。だからね、たとえどんな人でも、最後は神様みたいになっていくんだ。なっていかない人、私は見たことない」
■スタッフも入居者にかわいがってもらっている。ぽらりす全体で一つの家族のよう
「社長は、水商売時代と基本的にはなんも変わってないよ」
こう話すのは、ぽらりすの調理担当で、岡田さんとは40年来の付き合いという、「てっちゃん」