精神科医・和田秀樹さんが指南! 50代から「幸齢者」を目指す賢い老い方
【1】お金のマインドリセット
「まず、“お金は貯めるものではなく、使ってこそ幸せになる”という考え方に変えましょう。動ける間に、自分の趣味や好きなものにお金を使っておかないと、いつ使えなくなるかわかりません。ある日突然転んで足を骨折し、歩行困難になる。あるいは、脳梗塞を起こし、その後認知症になることもありえます。“元気なときに海外旅行に行っておくべきだった” “大好きなファッションにもっとお金を使っておけばよかった”と、死ぬ間際に後悔しないためにも、自分のためのお金は使うべきなのです」
年金を利用しながら、生活に必要なお金は残しつつ、自分の心が満たされるお金の使い方をする。これが “幸齢者”として楽しく過ごすための基本ポイントだ。
【2】食事のマインドリセット
「血圧やコレステロール値が高いから、塩分や脂肪分が多いおいしい料理は食べないで我慢しているという高齢者はたくさんいます。でも、好きなものは食べていいのです。
自分の欲を制限することは、かえって大きなストレスとなります。ストレスを抱えると免疫力が低下するので、むしろ病気になりやすくなる。できるだけストレスのない生活を実践し、免疫力を高めることのほうが大事だというのが私の考え方です」