「お笑い界の母」児島気奈さんK-PROライブ立ち上げの裏にあった村田渚さんとの出会い
「“どんな芸人さんが来るんだろう”ってすごく期待していたのに、知っている芸人さんがいなくて、がっかりしたんです」
すっかりやる気を失った気奈さんは、勝手に楽屋に入って上座の座布団で時間を潰すことに。しかも「土足厳禁」の意味がわからず、靴を履いたままだったという。
そんな姿をたまたま落語家さんに見つかり「お前は今日来た新人か?なんで畳の上なのに靴を履いているんだ」と怒られるも、気奈さんは不貞腐れたまま。すると、灰皿がバーンと飛んできた。
「それで妙なスイッチが入ったんです。“『いてくれてありがとう』って言ってもらえる存在になってやる!”って。見返してやろうと思ってしまったんです」
根はお笑い好きなのだ。その日を境に、芸人やスタッフに声をかけまくり、現場に駆けつけてお手伝い。
「所作が汚い」「使えねえ」と罵声を浴びることもあった。
「それでも、お客さんが3人しかいないのにメチャクチャ緊張していたり、『お前がネタを飛ばすからいけないんだ』と舞台袖に戻った瞬間にけんかを始めたり、芸人のお笑いに対する向き合い方を間近で見ていると、どんどん応援したくなりました」
高校3年の秋には大学の指定校推薦が決まったため、ますますライブ会場に入り浸る毎日。