女優・立花理佐が明かす“直腸がん”との戦い 術後の激痛、苛烈な抗がん剤の副作用…支えになったのは友人たち
さらに、抗がん剤と放射線治療が追い打ちをかけることに。
「副作用がすごくて、放射線はお尻がやけどのような痛みでトイレに座ると傷口に塩を塗られたような感じでしたし、抗がん剤では冷たいものに触れると激痛が走るように。手を洗うのもすごく怖いし、泣きたくても目の奥が痛くて泣けないし。冬だと、病院から出るときに顔が痛くて固まるんですよ」
手袋をして洗濯物を干すなど、できる家事はやったが、できないことのほうが多かった。夫と息子の手厚いフォローに、はじめこそ感謝できたが、だんだん「私はいらないんだ」と思うように。そこに副作用への恐怖も重なった。
「抗がん剤治療の最後のほうは、副作用が怖すぎて先生の顔を見るたびに涙が止まらなくて『もう無理!』『どうにかしてください』って泣きついていました」
このころから「死にたい」と口にすることが増えていった。
「ずっと泣いていて、息の仕方がわからない。
体も思うように動かないし、悲しいし、痛いし、全部の感情が出てきて、自分でもよくわからなくて。助かってもこんなに苦しいんだから、死ぬときはもっと苦しいんじゃないか、とか『死』についてずっと考えていました。家でできることは少ないし、仕事復帰もできなくて、やりたいことを何も見いだせなかった」