くらし情報『寝ても覚めても顔がピクピク…女優・高樹澪が明かす難病“片側顔面痙攣”闘病記 開頭手術は「まな板の上の鯉」になったつもりで』

寝ても覚めても顔がピクピク…女優・高樹澪が明かす難病“片側顔面痙攣”闘病記 開頭手術は「まな板の上の鯉」になったつもりで

当時、東京・立川の病院に勤務していた清水先生の外来を受診すると、予約で埋まっているはずが『再来週オペの空きが出たから』と、トントン拍子に予約が取れたのです」

症状が現れてから9年、このとき初めて「片側顔面痙攣」という診断が下された。女性であれば10万人に十数人の確率で発症する難病で、痙攣の原因はストレスにより顔面神経が本来の位置から下垂し、脳の動脈に癒着してしまうことからくるとの説明だった。

「血管が動くたびに顔面も引きつって動いてしまっていたのです。ストレスからではあるのですが、物理的な原因もあったということ。このとき先生からは『患ってからが長いから早く手術したほうがいい』と促されて。開頭手術ということで、迷いはありました」

脳動脈と顔の神経の癒着を剥離するため、頭蓋骨を削る──。手術の成功率は70%だったが、国内の症例でオペ中に亡くなったケースがあったと聞かされたことも不安を増幅させた。

「『体にメスが入るなんて!』と母に相談したら大反対されていたはず。
ですが幸運なことに名医が執刀してくださるという、こんなチャンスはないのだと理解し、“まな板の上の鯉”になった気持ちで腹をくくりました」

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