2050年に高齢独居女性が直面する「悲惨予想図」年金減額で月4万円以上の大赤字に
年金だけで生きていくことは不可能に近い。
【住まい】
「年金生活で大きな出費となるのは家賃です。持ち家がある場合と、賃貸で家賃が発生し続ける場合では、貧困リスクも異なってきます」(吉中さん)
そのため安い家賃の物件へ転居したいところだが、高齢者を敬遠する大家が多いのが現状だ。
おひとりさま高齢者のサポート事業「おひさぽ」を展開している、司法書士の梶原隆央さんが語る。
「家賃滞納リスクよりも、将来的に認知症になってゴミ屋敷化したり、孤独死が発生したりする高齢者特有のリスクがあるためです」
■介護施設への入居を拒否される場合も
【消費者トラブル】
国民生活センターの調査では、契約当事者の年齢別割合は2013年度から2022年度まで、70代以上がもっとも多く、全体の2割以上を占めている。
「現場の声を聞くと、何かしらで被害に遭ったケースは非常に多いです。単身者の場合、孤独感があり、怪しいセールスにも、つい耳を傾けてしまったりするもの。認知機能が低下していれば、詐欺なども含め、消費者トラブルも多くなるはずです」(梶原さん)
【介護】
厚労省の試算によると、2025年には32万人、2040年度には69万人が不足するといわれる介護職員。