“駆け込み寺”の庵主さん語る女性のあり方「あなたの名前は“お母さん”でも“奥さん”でもありません」
だから私、『一回、離れてみてはどうですか』と助言しました。夫婦の問題だけじゃありません。何事もそう。疲れたら、一回、全部やめてみる、降りてみる、捨ててみることも大事」
だから、「夫婦は仲よく」「相手を恨むのはよくない」など、耳ざわりのよいだけの言葉を簡単には口にしない。
「私は『ぶり返す悩みは、とことん吐き出しなさい』と言います。その代わり、心の粗大ゴミは、いったん捨てたら追いかけないこと。
いまや人生百年時代で、定年してからが長い。相手の人生を尊重して干渉しないのは互いのためでもあるんです。
あとは、おふたりが別居期間の後に、どう判断するか。いっそ別れるか、イヤイヤながらも生活できそうならばそれもよし。
あくまで決めるのは、あなた自身。“お母さん”や“奥さん”という名前の女性はいません。素敵なあなただけの名を思い出して、自分らしく生きる時間を大切にしてください」
ただし、庵主さんは自身の体験から、離婚には相応の覚悟も必要なことも必ず付け加えるという。
「妻たちには、はっきり言います。『離婚して、家庭からいわゆる主人と呼ばれる存在がいなくなると、日本の社会は非情なものですよ』と。