“介護に優しい街”東京都港区の至れり尽くせり介護サービス
さらに手間をかけた独自の介護サービスを展開している街もあることがわかった。本誌記者は、ランキング上位のエリアを実際に歩いて見て回り、自治体の高齢支援担当者に話を聞いた。
「特別養護老人ホームは、東京23区で整備率がトップです。現在、8施設で729床。’20年3月には、さらに100床作ります。それが完成すれば9施設、829床となります。これ以外にも、介護施設の計画の中には、小規模多機能型居宅介護施設を6施設、認知症高齢グループホーム2施設の整備を進めています」
こう語るのは、東京都港区保健福祉支援部高齢者支援課長の茂木英雄さん。今回のランキング全国2位で、財政力指数が最も高かったのが港区。
同区では工夫を凝らしたさまざまな介護支援サービスを展開しているという。
「都心は地価が高いため、民間の事業者さんが土地を買い、介護施設を建てて運営することはなかなか難しい。そこで区有地を定期借地権で貸して、そこに建物を建ててもらって“民設民営”でやっていただくというスキーム。3年後に完成する特養も区有地を貸し出しています」