くらし情報『国内初「第三者卵子で出産」の陰にあった”ある母親の闘い”』

国内初「第三者卵子で出産」の陰にあった”ある母親の闘い”

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「娘が健診で『ほかの子に比べてちょっと小柄だから、念のために調べてみましょう』と、染色体の検査をして、ターナー症候群であることがわかりました。女性のみに発症し、低身長、第二次性徴が遅い、もしくはこない可能性があると聞かされました。『このまま大きくならないの?ちゃんと生きていけるの?』と不安ばかりで、毎日泣き続けました」

そう語るのは、NPO法人卵子提供登録支援団体「OD-NET」理事長、岸本佐智子さん(52)。3月22日、早発閉経によって不妊に悩む女性が第三者から卵子の提供を受け出産したことが、各メディアで大きく報じられた。その道筋を作ったのが、岸本さんだ。

「匿名のドナーから提供された卵子に、レシピエント(提供先)の夫の精子を受精させます。その受精卵(胚)をレシピエントの子宮に移植して、出産するという流れです。だから母親とは遺伝的なつながりはありません。
日本ではこうしたケースで誕生した子どもが、しっかりと福祉で守られるのか、もし遺伝的につながりのある卵子提供者が『赤ちゃんを返して』と申し出た場合どうなるのか、法整備がされておりません」

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