難病の長女5年で2万枚撮り続けた写真家語る“母の使命”
私には写真という表現がある、という意味でも自信になりました」(芽衣さん)
今年1月から2月には、東京と大阪で受賞作品写真展が開催された。理さんは、何より写真を見ている人たちの表情が印象的だったと言う。
「うちとは違う厳しい疾患を持つお子さんのお母さんが、涙を流されていました。病室のカーテンの仕切りから光がもれているだけの写真の前で、たたずんでいる人もいらした。同じ体験をしたんだろうなと。結希の病気が大変とかではなく、誰かの心を動かす写真はすごいなと思いましたね」(理さん)
受賞を機に、芽衣さんの夢はさらに広がった。
「患者さんやその家族の日常に寄り添い、医療福祉で働く人たちの凛々しさも伝わるような写真を、プロとして撮っていきたいです」