【韓ドラの凄ワザ!】『チャングム』イ・ヨンエ復活の意味
だが、主役のイ・ヨンエは、’09年に結婚で女優業を“引退”してしまう。その後、’12年に『チャングム』の続編の企画もあったが、イ・ヨンエ自身が出演を承諾しないため、結局その企画自体、頓挫してしまった。では、ほかの作品ではどうかとのことで、カムバック作まで話を持っていくために、放送局(SBS)はその前哨戦(ゴマすり?)としてか、家族も出演する特番まで制作して何とか実現にこぎつけたのが、現在、日中韓で同時放送中(KNTV)の『師任堂(サイムダン)、色の日記』というわけだ。
この特番『イ・ヨンエの晩餐』(’14年)は韓国料理の歴史をたどる趣旨のドキュメンタリーで、後半はイ・ヨンエ自身の家族も登場し、見方によっては芸能番組的な要素もあり、意外にも双子の子供たちまでが堂々と素顔のまま登場している。ここまでプライバシーを公開する必要はないのではと思われるが、スター女優の心理は一般常識では計れないようだ。
そこには、女優の存在はもちろん、成功した実業家の夫と双子の子供たちとの家庭という究極のセレブとしての完成形を誇示したい意図も感じられる。