くらし情報『ハイブリッド弁護士のお悩み相談「家主が敷金を返してくれない…」』

ハイブリッド弁護士のお悩み相談「家主が敷金を返してくれない…」

 

ここでポイントなのは、「賃料の不払い」と「その他の債務不履行」があれば敷金から差し引かれる、という点です。

1つ目の「賃料の不払い」の場合には敷金から差し引かれるわけですが、今回のご相談で家主が差し引くと言っているのは、水害による損害の補償。賃料の不払いではありませんから、これには該当しませんね。

次に、2つ目の「その他の債務不履行」。債務不履行は、ざっくり言うと「契約違反」のこと。たとえば、通常の生活ではありえないほど部屋を汚損してしまったとか、居室を勝手に喫茶店に改装してしまったような場合です。こういう場合には、債務不履行で敷金から差し引かれます。

しかし、債務不履行が認められるには、あなたの側に「落度」があることが必要。
今回のご相談のケースは、水害という自然災害が原因であって、あなたには何ら「落度」はありません。そうすると、あなたに債務不履行はありません。

こうしてみると、自然災害によって生じた住宅の損害は、賃料の不払いでも債務不履行でもありませんから、通常、敷金から差し引かれるものではないということですね。

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