南果歩 代替療法決断後押しした「小林麻央さんと同じ主治医」
だが会場に居合わせた医療関係者からは「彼女のいう代替療法には科学的裏付けがない。影響力のある人が発信すると、安易に同調する人が増えかねない」との声も出ている。ブレストピア宮崎病院の柏葉匡寛副院長もこう語る。
「治療方針というのは医師と患者の契約の形で始まります。副作用管理が最も重要で、患者さんが途中で投げ出してしまうことのないよう、副作用を抑える適切な支持療法と精神的支援が抗がん剤を用いる医師の腕の見せ所です。早期に治療を中止したことで、南さんが副作用の出やすい時期や期間を理解されていたのかが少し気になります」
その点、南は主治医にきちんと相談。彼女は標準治療の副作用が強く出ており、リンパ転移はない状態。それらを話し合った結果、主治医が「今の状態での決断なら決断を尊重できます」として、代替療法についての報告を条件にバックアップしてくれることになったという。
「実はこの主治医、今年6月にがんのため亡くなった小林麻央さん(享年34)の担当でもあった女性なんです。40代前半で、患者の悩みに向き合ってくれると慕われています」