フジ退社から10年…菊間千乃さん語る「主婦万引き」実態
地域の警察との連携も図りながら、万引きされない店作りや転売防止対策の働きかけなどを行っているという。
「日本では殺人や傷害なども含めた刑法犯罪全体の件数が減少しているなか、窃盗罪である万引きは、ほとんど減っていません。そのため割合としては増え続けていて、’00年が4.6%だったのに対し、’16年には倍以上の11.3%になっています。フリマアプリやインターネットオークションが普及したことで、個人情報を明かさず転売しやすくなったことが、原因のひとつかもしれません」
そしてもう1つの傾向は、高齢者の万引きが増えていること。’12年に、万引きで捕まる人の割合が少年と高齢者で逆転したのだ。
「『東京万引き防止官民合同会議』の資料によると、高齢者の犯行は、近所のお店で1000〜2000円程度の食料品を盗むケースが多いんですよ。でも、貧しいからではなく、みんなそれを買えるだけのお金を持っていることが多い。特に高齢男性の場合は交友関係がなく、一人暮らしの方が多いというデータがあります。
ずっと家にいて会話をする相手もいなくて寂しかったから万引きしてしまった、ということ言う人もいます」