くらし情報『日本ではわずか2頭の活動…“ファシリティドッグ”の必要性』

日本ではわずか2頭の活動…“ファシリティドッグ”の必要性

でもまさか病棟に犬がいるなんて、正直、私も驚きました」(智子さん)

純白の毛並みが自慢のベイリーは、日本第1号のファシリティドッグ。医療現場で活動する使役犬だ。病室内で愛玩されるペットではなく、“医療スタッフ”の一員という位置づけで、パートナーでもあるハンドラーと一緒に、毎日、病院に通勤している。

子どもたちの入院が長引く場合は、早朝から深夜まで付き添う家族の心身の負担も大きくなる。

「蒼の入院生活は半年に及びました。当初の蒼は落ち込みがちで、そんな子どもを見ているのがつらくて、付き添っている私まで前を向けなかった。だから、ベイリーには救われました。なんといっても、あの存在感!ベイリーがいてくれるだけで、どんよりした病室の空気がかわるんです」(智子さん)

’10年1月、ハワイのトレーニングセンターでハンドラーの訓練を受けた森田さんが静岡県立こども病院にベイリーと共に着任して、日本での最初の活動例となった。
オーストラリア生まれのベイリーは、盲導犬や介助犬を多く輩出した“家系”に生まれた。

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