このままでは国が滅ぶ…日本の女性が家事をしすぎる理由とは
だから女性側も、働いて疲れているのに、家事をこなせなければ「私はダメな人間なんだ」と思ってしまう。そうなると「育児と家事の両立」のハードルが高すぎると感じ、子どもを持つことに躊躇する。こうしたことも少子化につながっているのでは、と佐光さんは見る。
「子どもができたとしても、育児休暇を取ることでキャリアに遅れが出て、夫より収入が低くなる女性も多いです。すると『稼ぎが少ないほうが、家事負担が多くて当然』と夫も妻自身さえも思い込んでしまう。母親は仕事・家事・育児をきちんとこなすことに精いっぱいで、余裕がありません。そんな母親を見て育ったら、子どもたちだって結婚や子育てに否定的になりかねません。負のスパイラルに陥ってしまうのです」
また、近い将来やってくる老後にも影響が。
「家事がきちんとできて一人前という気持ちが強いと、病気やけがで、きちんと家事ができなくなったとき、『人として価値がなくなった』という気持ちにとらわれたりしますよね。こんな悲しいことはありません」
だが、こういう状態は、気持ちの持ち方で変えることができるという。