「小保方晴子日記」にみるリケジョの星はなぜ注目されたのか
という気持ちが強くあり、同時に“行動のちぐはぐさ”があるのです。
たとえば通院している病院の先生に「本が出たら大きな反響がある」としてしばらく病院に来ないで欲しいと告げられた際、彼女は本書に「見放されたような気がいて、すごく寂しかったのに、また笑ってしまった」と綴っています。
通院し続けたいという気持ちを明確に持っているのに、先生の指示に素直に従ったような記述がありました。
他にも出版にあたり打ち合わせをした際、同席者が世間の悪口や業界の噂話を“笑い話”として出した際、彼女は心の中で「慣れていない」と感じまた疲労感を覚えていたようです。ただこれも本人に伝えることはなかったようです。
こういった我慢してその場をやりすごしたという記述が、本書では散見しています。主にその対象は心を許していない相手に対して行うようですが、ちょっとした本音を我慢して裏で辛くなるのは“本音が伝わらないことによる状況悪化”を起こしかねません。見方によっては被害者意識が強い人とも捉えられます。
思ったことを何でも伝えるのも問題ですが、こうして文字として改めて綴るところからも「本心をわかってほしい」