2018年5月5日 16:00
仲間の息子は空爆で…シリアの内戦情勢を難民支援者語る
また、欠席が続く生徒の家庭訪問をして、学校に足を運ぶよう働きかけたりもしてきた。
「ひとくちに難民と言っても、全員が難民キャンプで暮らしているわけではないんです。ヨルダンのシリア難民の場合、キャンプで生活している人は全体の2割ほど。多くは一般市民とともに町でアパートを借りて暮らしています」
町で暮らす難民の子どもたちは、ヨルダンの子と同じ学校に。だが、生徒数が急増し、教室が足りない学校では午前がヨルダン人、午後がシリア人と2部制をとった。
「すると、どうしてもいざこざが起きる。同じ学校に通っているのに、国籍が違うというだけで仲よくできないなんて、健全じゃありませんよね」
そこで松永さんたちは、双方の子どもが参加できる授業を開いた。
「シリア人、ヨルダン人混成でチーム競技をし、一緒に学校の美化運動も。
さまざまなことに共同で取り組んでもらうことで、自然と彼らは打ち解けたんです。国籍を超え相互理解を深めることは、KnKの支援の、大きな目的の1つでもあるんです」
キャンプの外では、難民も自立が求められる。