2022年6月14日 12:00
長谷川博己が語る近未来のビジョン。“なにもしない”というアプローチ【『はい、泳げません』インタビュー】
世界観が非常にユニークで、映像的な醍醐味もすごく感じられる作品になるんだろうなと思って。
得も言われぬ感動がある話だな、という気もしたし、現実から飛躍している感じがどうなるのか分からないところもよかったですね。
上手くいくかもしれないし、失敗するかもしれない。どっちにでも転び易いから、一か八か的なところもあったんですけど(笑)、それがすごく楽しみで。
飛び込んでみたら、面白いことになるんじゃないかな?という気持ちになったのが最初でした。
――“人生”を“水泳”と重ねて描いているところもいいですよね。
長谷川そうですね。
雄司が生徒から「人はなぜ生きるんですか?」って聞かれるシーンがあるんですけど、そこがこの映画の主題だと思っていて。
誰でも子供の頃に“自分はどこから来て、どこに行くんだろう?”って考える時期がありますよね。
僕も幼少期のときに、その話を自分の父親にして、父親から「それは誰でも感じる」と言われたのを覚えています。
ただ、普通は歳を重ねるうちに自然とそんなことは考えなくなるのに、僕は小学生ぐらいのときにそのことでずっと悩んでいたんですよ。
だから、そのことをあらためて考えさせてくれる今回の脚本を読んだときは、ちょっと不思議な気持ちになりました。