2022年7月11日 19:00
【オフィシャルレポ】INORAN、25周年記念アルバムを披露するアコースティック・ツアー開幕「ここは自分の“オアシス”」
では、そのリズムに乗せてファンを煽りながらパフォーマンスし、会場を一体感で包み込んでいった。
最後はストレートなメッセージが伝わる「Thank You」を届けるという選曲。終盤でステージ背後の幕が左右に開いて全面ガラスの向こうに六本木の夜景が露わになり、Billboard Live TOKYOならではの眩い光景が広がっていく。穏やかで幸福な空気感の中で公演は幕を閉じた。傳田を再び呼び込んでメンバー全員を一人一人改めて紹介し、「今日は皆さん、来てくれて感謝しています。本当にどうもありがとうございました!」とINORANが代表して観客に挨拶し、ラインナップした全員で深く礼。メンバーを拍手で送りだした後、一人残って改めて挨拶すると、笑顔でステージを去った。
25周年というアニバーサリーのタイミングで、INORANがこのアコースティック・アルバムを生み出したことの意味は、想像以上に深く大きい。
曲ごとに新解釈を楽しめる多彩なアレンジはINORANの個性とセンスの結晶。25周年にしてヴォーカリストとして進化を遂げ、次章への突入を感じさせる歌声は驚異的ですらある。ステージ上では多くを語らなかったが、LUNA SEAの30周年ツアーもパンデミックに見舞われ多大な影響を受けたこと、かつ、声帯に不調を抱えながら格闘していたRYUICHIをINORANが熱いコーラスで支えていたことも、INORANのヴォーカリストとしての深化に色濃く反映されているのは無視できない。