くらし情報『中屋敷法仁が柿喰う客の新作で“解散”に言及』

中屋敷法仁が柿喰う客の新作で“解散”に言及

例えば『レ・ミゼラブル』に“解散”はないですよね(笑)。劇団の唯一劇団たる所以は、“集合”なんです。“集まれ!”といって集まったのが劇団であるならば、解散する様まで考えるのが劇団ではないか。劇団というものにものすごく興味と確信がある今、劇団の一番最高のパフォーマンスは“解散”にあるんじゃないか、と。ひとつの集団が生まれ、集団がバラバラになっていく様……それがノスタルジズムに陥るのか、それともそこには新しいアヴァンギャルドなものが生まれるのか。そういう興味があります」

そうして出来上がったのが、とある美術大学でのかつてのゼミ仲間という“集団”の物語。本当の解散公演ではないが、過去の作品のセリフがところどころに散りばめられた劇団の総決算的作品になっているという。これは、東京公演に先駆け、兵庫県の「豊岡演劇祭」に招かれて『御披楽喜』を上演することも大きく影響しているとか。
なぜなら豊岡演劇祭のディレクター、平田オリザこそが、かつて「今後脚本家、演出家としてどうやっていけばいいですか」と問うた中屋敷に「劇団を作ること」と答えた張本人だから。「当時2000年代の初頭だったので、なんでこんな古臭いことを言うんだろうと思ったんです。

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