2022年1月7日 12:00
山路和弘が語る声優の神髄「どんな仕事であっても“無防備”でいること」
って意識はないですね。常に相手(演じる俳優)と顔を突き合わせ、同じ表情をしながら、会話をする感覚とでも言うんですかね。家でリハーサルはしますし、自然と心構えはできてくるものなんですよ。
──ヒュー・ジャックマンが、そして山路さんご自身が演じた主人公のニックとはどんな人物だと思いますか?
山路本質的にすごく素朴でピュアな人間だなって。先ほども言いましたが、結末もすごくピュアでしょ?それはニックの内面がすごく反映されているんじゃないかなと。余計なことはしないし、そこが役柄や物語にも活きていると思うんですよね。ですから、演じる上で何か意識したかと聞かれれば、そういうところかな。ニックというキャラクターの素朴でピュアな人間性ですね。
俳優も声優も“永遠の欲求不満”
──主人公のニックが行う“記憶潜入”には、「同じ記憶に何度も入ると、対象者は記憶に飲み込まれ、現実に戻れなくなる」など、いくつかのルールがありました。山路さんご自身は、俳優・声優としてお仕事を続ける上で、心がけているルールというものはありますか?
山路イメージに囚われないってことじゃないですかね。どんな仕事であっても、先入観を持たずに、その場その場で無防備でいることこそが、我々の仕事の神髄だと思うんです。