綾野剛×豊川悦司ダブル主演『地面師たち』原作者・新庄耕のインタビューが到着
そこで映像の素人が中途半端に口を出して、大根さんが目指した世界観が濁るよりも、ここは全部お任せした方が作品のためになると思いました。大根さんは今回、脚本も書かれていますけど、それこそ、私が脚本を読んでイメージしきれなかったものが、実際に映像になって「ああ、こういうことだったのか」って腑に落ちたところが多々ありました。結果論かもしれませんが、あのときの判断は間違っていなかったと思っています。
──実際に完成した映像を観て、率直にどんな感想を持ちましたか?
いやあ、もうビックリしました(笑)。完全に予想を上回るものだったというか、トンデモない仕上がりだったので。私は全7話、ぶっつづけで拝見させていただいたのですが、体感としては2時間ぐらいの感覚だったというか、一本の映画を観ているような感覚で観ることができたんですよね。あまりこういうことは言わないほうがいいのかもしれないですけど、私、ドラマ形式って、実はあまり好きじゃないんです。連続ドラマって、身の丈に合ってない長さのものが、結構あるじゃないですか。
まあ、多くは長すぎるような気がしていて。でも、今回に限っては、作品にピッタリの尺だったというか、ずっと興奮状態を維持しながら、最後まで観ることができましたね。