くらし情報『円の12年ぶりのシェイクスピア劇、『ヴェニスの商人』に取り組む金田明夫を直撃』

円の12年ぶりのシェイクスピア劇、『ヴェニスの商人』に取り組む金田明夫を直撃

金田はこの点もテキレジをしながら、出演者が声に出して読み上げる作業を数カ月前から繰り返し、台本を練り直してきた。長ゼリフを相手の「……」で区切るというのも、金田が考えた工夫の一例だ。

「役者というのは不思議なもので、“……”が挟まっていると、そこでちゃんと芝居をするんですよ。そうすると観客の目線も自然に、テレビドラマでいう“パン”(カメラの視点が移動する)して、“クローズアップ”になるでしょう」と金田。「俺、新劇俳優にしちゃ、イヤらしいくらいドラマに出ているからさ」と自虐で笑わせるが、観客を飽きさせることなく、同時に役者の側にも芝居の組み立てをしやすくさせる配慮は、映像と舞台の両方で活躍する金田ならでは。セリフ自体も現代の言い回しだが、よくある“今風”のようにくずしすぎない、ほどよい口語体となっている。

「今回の稽古でも言い続けているのは、ひと頃の“新劇”のイメージのような、お客さんを置き去りにした舞台には絶対しないでね、ということ。シェイクスピアって何言ってるか分かんないとか、眠くなるとか言われるけれど、それは違うということを伝えるためにはどうしたらいいか。
そこを考えてほしいので」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
漫画家・脚本家募集LPバナー 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.