くらし情報『市川中車「歌舞伎の舞台にこそ、生きている実感があるんです」『七月大歌舞伎』で4度目の秀の市』

2021年6月20日 12:00

市川中車「歌舞伎の舞台にこそ、生きている実感があるんです」『七月大歌舞伎』で4度目の秀の市

そういう印象が僕の中にあるんです。権太郎の持っている人品の好さが松緑さんに内蔵されているように感じました。僕ら小中高では暁星(学園)の先輩後輩でもありますし。今回もまた松緑さんの息遣いを感じながら勤めたいと思います」

中車が最初に映像で観た秀の市は中村嘉葎雄のそれだった。

「嘉葎雄さんのひょうひょうとした感じ、動き、これをお手本にしたいと思っていたのに、頭のどこかで“歌舞伎らしくしなきゃ”と力が入っていたのでしょう。もう一度勉強しなおして、リアルな芝居の面白味を素直に出していきたいと思っています」

また昨年11月に市川猿之助の五役早替りで話題となった華やかな舞踊劇『蜘蛛の絲宿直噺』もこの七月大歌舞伎で再演される。中車は初役で渡辺綱を勤める。

市川中車「歌舞伎の舞台にこそ、生きている実感があるんです」『七月大歌舞伎』で4度目の秀の市

『七月大歌舞伎』チラシ
「昨年8月に再開して以来、歌舞伎座では三部制を敷いていますが、一部のうち二演目両方に出演するのは久しぶり。
一演目だけに出演というペースに慣れて来たところなので、大丈夫かな、まずそこからですね(笑)」

この4月には猿翁十種の内『小鍛冶』で猿之助と出演したことも大きな転機となったという。能から取った所作事だ。

「終始四代目にひっぱってもらいながら共に鍛冶の相槌を打つ、これはもう僕にとってはかけがえのない時間でした。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.