ピクサー最新作『ソウルフルワールド』は魂をふるわす“予測不可能”な物語。監督が語る。
ドクター監督は前作『インサイド・ヘッド』で思春期の子どもの“頭の中”を描いたが、本作はさらに考えを進めて、私たちの感じる喜びや悲しみ、魂のスパーク(ときめき)はどこからやってくるのか? を題材に壮大な冒険を描いている。
「映画を観る時、誰もが『こんな映画、今まで見たことない』というサプライズ体験をしたいのではないかと思うんだ。ちょっと脳を刺激されるような体験をしたいんだと思う。そういうことを僕らも楽しんで制作しているけど、本作では『さて、どうアプローチしよう?』と思ったよ。ただの人間ではなく、僕らが見たことのない、何か新しいことをやらなければいけない映画ってどんなものだろう? と思うところから、この映画は始まっているんだ」とドクター監督は語る。
そこで彼らは観客が思わず共感できるようなキャラクターと、ユーモアを盛り込んだ設定、息を呑むほど美しいビジュアルを組み合わせて魂の世界を描き出した。劇中に登場する愛らしい魂たちは、ある方法で誕生後の性格が決まり、魂がときめき、ハートが震えるものを発見することで誕生の準備を完了する。音楽家を目指す主人公ジョーにとってそれは“ジャズ”だろう。
将来、一流のアスリートになる魂ならそれはサッカーや野球かもしれない。