くらし情報『「俳優が演じることで“本音”に迫ることができる」監督が語る『遠いところ』』

2023年7月12日 12:00

「俳優が演じることで“本音”に迫ることができる」監督が語る『遠いところ』

工藤将亮監督


工藤将亮監督の最新作『遠いところ』が公開されている。本作は沖縄で若くして母になったひとりの女性を主人公に、そこにある貧困や暴力、社会の問題を描いた作品だが、単に社会の問題を伝えたり、告発するような作品ではない。

工藤監督はなぜ、この題材に向き合おうと思ったのか? 本作はどのような意図と想いで撮影されたのか? 監督に話を聞いた。

工藤監督は1983年、京都府の出身。これまで数々の作品にスタッフ、助監督として参加し、2019年に音楽を愛する青年を主人公にした『アイムクレイジー』で長編監督デビュー。海外の映画祭などでも高い評価を集めている。そんな工藤監督は知人の手がけたドキュメンタリー映画や、社会調査/フィールドワークの書籍や研究に触れ、沖縄で暮らす若者たちに関心をもったという。

「その本に出てくる女の子たちが僕に近い感覚というか……自分と重なる部分があったんです。
でも、彼女たちの今後を考えると、その先がまだ見えない。それはとても映画的だと思いましたし、自分で撮ってみたいと思いました」

沖縄は労働環境が厳しく、ひとり当たりの県民所得は全国で最下位。非正規労働者の割合や、ひとり親世帯の比率も全国1位で、多くの若者、中でも若い女性は過酷な環境に置かれ、時には苛烈な暴力にさらされている。

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