2024年2月13日 12:00
アリ・アスター監督が映画づくりで“常に意識していること”は?
『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』の異才アリ・アスター監督の最新作『ボーはおそれている』がいよいよ16日(金)から公開になる。アスター監督の作品はどれも不安や恐怖、言葉にならない奇妙な感覚を鮮烈なビジュアルで描いているが、どの作品も繰り返し観賞する熱狂的なファンが多く出現する。
なぜ、アリ・アスター作品はこんなにも観客を魅了するのか? 彼が作品を手がける上で“必ず意識していること”は何なのか? 来日時に話を聞いた。
前作『ミッドサマー』が大成功をおさめ、アスター監督が次回作に何を手がけるのか、世界中の映画ファンが注目していたが、彼の長編第3作目は“監督デビュー前”から温めてきたプロジェクト『ボーはおそれている』だ。
名優ホアキン・フェニックス演じる主人公のボーは、父の顔を知らず、母の愛情に包まれて育った。その結果、大人になっても“ある段階”から成長が止まったままで、うがい薬をうっかり飲んでしまっただけで「自分はガンになるのではないか?」とオロオロするほどの心配性になってしまった。そんなある日、彼は母が怪死したことを知る。ボーは慌てて帰省を決めるが、外の世界は不安なことだらけ。