永井真理子インタビュー「やらなければいけないと思ったのは、新しい曲を作るということ」
――そもそも音楽をはじめた時点でプロを目指していたんですか?
プロという明確なところまで意識として持てていたかどうかはわからないんですけど、音楽をはじめる前――高校の3年間は全寮制の学校で、ものすごい狭い世界の中で生きていたんです。そこから短大への進学で東京に出て、一気に弾けたんですよ(笑)。何がやりたいの?音楽がやりたい!って。それで何もわからずに他大学のサークルのバンドにコーラスの空きがあることを見つけて、なんでもいいからやりたい!って言ってそこに入れさせてもらったら、もう歌うことが本当に楽しくて仕方がなくて、プロになるとかどうとかよりも、音楽をやることに恋しちゃったっていう感覚だったんですよね。ご飯食べなくてもいいから歌っていたいっていうくらいの気持ちでした。だからデモテープを作ったのもその勢いなんですよ。で、作っただけでなく持っていっちゃったっていう(笑)。ほんとに何にもわからなかったからそんなことができちゃったんですよね。
普通に音楽業界の知識が少しでもある人なら、「そんなの無理に決まってるじゃない!」って思いますよね(笑)。
――何かに夢中になるバイタリティというのは、子供の頃からそういう性格だったんですか?
基本的にはそうだったと思うんですけど、ただ人見知りで、あまり人前に出るのが得意ではなかったんですよ。