永井真理子インタビュー「やらなければいけないと思ったのは、新しい曲を作るということ」
だから内に秘めたものはあったんですけど、じゃあ実際に何か具体的なアクションを起こせていたのかといえば、何も出来ていなかったっていうのが現実でした。そのひとつが音楽だったんです。ギターの練習をコソコソしたりはしたんですけど、人前でやったりすることはとても出来なかったし、うちは父親が厳しい人だったので、まずそんなことをやっているっていうこと自体も秘密にしてたし(笑)。
――で、全寮制の高校時代もあって、ひとり暮らしを機に一気に弾けたと。大学のサークルでバンドに入って、そこから自分でデモテープを作ったのはどういうきっかけがあったんですか?
そもそもそのバンドのメンバー募集には「プロ志向」って書いてあったんです。プロっていうのがどういうことなのかはわからなかったけど、ここは本気でやってるに違いないって思って私は入ったんです。なのに半年もしないうちにみんな就職活動とか始めちゃって。ちょっと待ってよって(笑)。
そこで何か悔しくなっちゃって、だったらひとりでもやってやろうじゃないかってデモテープを作ろうと思ったんです。その時に出会ったのが、現在も作曲家として活躍している前田克樹さんだったんです。彼は私の入っていたバンドのギタリストの人の同級生だったんですよ。