永井真理子インタビュー「やらなければいけないと思ったのは、新しい曲を作るということ」
それで、前田さんに手伝ってもらいながらデモテープを作ったんですけど、その中には後に私の代表曲にもなる「One Step Closer」がすでにあったんです。
――デモテープを作る時点で理想とする音楽像というものがあったんですか?
いえ、とにかく歌いたいっていうことだけでした。前田さんが私の歌声とキャラから、こういう感じが似合うんじゃないかっていうものに、ご自身の好きな音楽をブレンドしてできていったんですけど、それがうまく私の気持ちにハマってスタイルになっていったんです。
――デモテープを最初に聴いてくれたプロデューサーの方は、永井さんのどこに可能性を感じたか、というのは伺ったことはありますか?
声がすごく好きだっていうことをおっしゃっていただきました。レコード会社の裏にあるカフェで聴いてもらったんですけど、「今聴いてください!」って言った私の目力がものすごくて、炎が見えたって(笑)。
――なかなか断りづらいですね(笑)。
あはは。そうですよね(笑)。
それと、これは後から聞いたんですけど、当時そのプロデューサーさんは他のレコード会社から移って来たばかりだったから、せっかく新しいところで始めるんだったら、若い才能を一から発掘して世に送り出したいって思っていたんですって。