撮影/奥田耕平
篠原さんとのやりとりはアドリブでつくっていきました
この世にたったひとり存在する魂の片割れを、“ツインレイ”と言う。そんな運命の相手を信じるだろうか。岩田剛典さんはそう尋ねられると、柔らかく微笑んだ。
「僕は信じないですね。僕は運命というものを信じていなくて。この人は合うなって感じるのって、運命がどうこうというよりも、自分の持っている価値観と相手の価値観がどれだけ合うかという話でしかない気がするんですよ」
穏やかな口調で理由を説明したあと、一拍置いて、こう付け加えた。
「まあ、そう思うのも、僕がまだ運命の相手と出会っていないからかな(笑)」
そうはにかむ岩田さんが演じたのは、運命の恋におちた女と男の物語。Netflixシリーズ『金魚妻』で、夫のモラハラ&DVに苦しむさくら(篠原涼子)の心の拠り所となる金魚屋の店主・春斗に扮している。
「劇中にはセンシティブなシーンもありますが、基本的には純愛ストーリー。その中で、年下男子的な要素を求めて僕にオファーをいただいたと思っているので、演技の面ではそこを意識しながら演じていました」
この3月には33歳となる。すっかり大人の男性となった岩田さんにとって、“年下男子”は新鮮ですらあった。